株式会社エコビルド

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2025.11.22

【第2回】高断熱住宅の“盲点” 性能が高まるほど気をつけたいこと

UA値0.28W/㎡、C値0.32㎠/㎡、トリプルガラス、ダブル断熱──これだけ見れば、もう「最強の家」では?と思うかもしれません。

実際、ここまで高性能を標準仕様にしている商材をリリースするのは本当に凄いことです。

省エネ、快適性、測定の透明性。性能で安心感を求める方には非常に心強いスペックです。

ここで大切な事は断熱・気密性能が高くなるほど、きちんと設計して施工する力が大切になってくるという事です。

又、高性能ゆえに注意することが多いのです。たとえば、夏型結露のリスク。

冬は外が寒くて室内が暖かいので、壁の中に水蒸気が入らないように気密シートを施工して室内の水蒸気が壁の中に入らないようにします。

夏は外が高温多湿で室内が空調された環境になると、外からの水蒸気が壁の中に入り、気密シートが水蒸気の室内流入の抵抗になり、壁の中で結露してしまうリスクが高くなります。

建設地にもよりますが、特に多湿な海沿いなどでは注意が必要です。

又、既定仕様と実際の体験のズレも出てくる可能性があります。

UA値はあくまで“計算上の熱の逃げにくさ”を示しただけで、日射取得・遮蔽、通風、調湿などが考慮されていないと、性能値が体感の良さにつながらないことがあります。

実際、断熱性能が高い家なのに、「夏にジメジメして暑い」「冬の足元が冷える」という事が生じることあります。

加えて高性能住宅ほど“住み方”が影響してきます。

高断熱・高気密住宅は少しの熱でエネルギーがこもりやすいため、窓の開閉やカーテンの使い方、換気のモード設定など、暮らし方が性能を左右します。

エコビルドが大切にしているのは「数字では測れない快適さ」です。

調湿性や、心地よい空気感、冷暖房依存を減らす自然エネルギー活用など、住み始めての心地よさを予測しながら設計しています。

つまり、自社基準をクリアして「誰でも無意識に快適になる家」をめざしているのです。

住み始めて冬の日射取得で暖かさを感じたり、静粛性であったり、光熱費の削減などご満足のお言葉を頂くことも多いのです。

エコビルドは暮らしやすさのご提案を大切にしていますので、数値以上のご満足を頂けると自負しています。

次回は「光熱費とランニングコスト」について、さらに掘り下げます。

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