
2025.10.26

今の住宅は、どこも綺麗でフラット。玄関の上がり框をなくし、床の段差もゼロ。 高齢者や子どもにも安心なつくりとして、時代が進むごとに「優しさ」を追求してきました。 しかし、便利になった分だけ、人が身体を使う機会が減っていることも見過ごせません。 たとえば昔の家では、廊下と部屋の境目に2センチほどの段差がありました。 小さな段差でも、またぐときに太ももや体幹を自然に使います。 その“日常の小さな動作”こそが、足腰の筋力を保つための無意識のトレーニングでした。 完全なフラット住宅では、それがなくなります。 もちろん安全性は高まりますが、「転ばないように」と考えすぎることで、逆に転ばない筋力まで失ってしまうのです。 エコビルドでは、この矛盾を真剣に考えています。段差をなくすことだけが正解ではありません。 むしろ、人が自然に身体を動かせる“ほどよい刺激”を残すことが大切だと考えます。 たとえば、無理のない高さのステップをデザイン的に取り入れたり、 これらは身体への負担を抑えながら、「感じて・動く」ための小さな仕掛けです。 “便利さの中にある気づかない弱さ”を見逃さず、 人の力を引き出す住まいを考える――。 それが、エコビルドのこれからの使命です。
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