2023.03.02
こんにちは、エコビルド電気部の河野です。 今回は、エコキュートで差掛けの中が冷凍庫のように冷たくなりお湯が出なくなったお話しをします。 あるお客さまの家で、朝、流し台の蛇口よりお湯が出ない症状が何日も続きました。 水道管の凍結により出ない可能性がありますが、そのお宅は海沿いの家で、いくら寒くても、朝方、マイナス温度になることは無く、 ましてやエコキュートは差掛けの中に設置しているので、外よりは暖かいはずと思っていたのですが、これが大間違いでした。 エコキュートは貯湯ユニッット(お湯を貯める)とヒートポンプユニット(お湯を作る)で構成されています。 電気温水器はタンク本体の中にヒーターが組み込まれおり、電気ポットのように貯めた水をそのまま温めますが、 エコキュートはヒートポンプユニット(エアコンの室外機みたいなもの)で、二酸化炭素の自然冷媒(CO2)を 利用して、熱交換することによりお湯を作り、貯湯ユニットにお湯を貯めています。なのでお湯を作っている時、 ヒートポンプユニットのファンより冷たい風が出ます。メーカーによると、吸込み温度と吹出温度の差は5℃~10℃ あるそうです。となると、気温3℃の場合、マイナス2℃~マイナス7℃の風がでていることになります。 通常、エコキュートは室外に設置するのですが、このお宅は、海沿いで潮風がまともに来るので、「そとに置きたくない」 との理由で、差掛けの中に設置していました。広い差掛けならば良いのですが、一坪弱の広さに貯湯ユニットと ヒートポンプユニットを並べて設置していましたので、ヒートポンプユニットでお湯を作っている時、差掛けの中は マイナス温度になり、冷凍庫のようになったのです。 エコキュートは、深夜電力で使用する場合が多いので、朝方お湯を作ります。なので差掛けの中は朝、一番冷たく なっているので、お湯の菅が凍ってお湯が出なかったのです。 対策として、本来ならばヒートポンプユニットを外部に出すべきですが、お客様の意向もあり、お湯の配管に保温材を多く巻き、 ヒートポンプと貯湯ユニットの間に発砲スチロールの板を置くことにしました。そして、差掛けの窓を外して、冷たい風が 外部に出やすくしました。これで解決しました。